フロート技術の新たな展開
当社は、他社に類を見ない多様なガラス成形方法を有し、溶けたガラスを板・器・管・糸など様々な形状やサイズに成形することで市場のニーズに対応しています。このうち、板ガラスの分野では、オーバーフロー法やフロート法、ロールアウト法といった成形方法により、製品の用途や仕様に応じて、ベストな製法で「モノづくり」を行っています。これらの中で、今回はフロート法による新たな事業展開をご紹介します。
2011年春、当社はフロート法を用い、新たに2つの市場に参入しました。スマートフォンなどのカバーガラスに用いられる化学強化専用ガラスと太陽電池用の基板ガラスです。いずれも大きな成長が期待される分野です。既存のPDP用基板ガラスにこれらの新規事業を加え、フロート法による「モノづくり」の領域を拡大することにより、収益力を高め、将来への会社成長につなげていきます。

太陽電池用基板ガラス<SS-8>
当社は、化合物系太陽電池用の基板ガラス<SS-8>の量産販売を開始しました。化合物系太陽電池は、ガラス基板上に形成した化合物薄膜で光を効率的に吸収し発電する新たなタイプの太陽電池です。当社は太陽電池向けのガラス部材の中でも、高機能で付加価値の高い基板ガラスの分野で市場参入を目指してきました。<SS-8>は、熱処理工程においても熱変形を生じない高歪点特性や薄膜形成に適した高い表面精度など、優れた機能を有しています。
化学強化専用ガラス<
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強化は、化学強化法で行われます。ナトリウムイオン(Na+)を含んだガラスを硝酸カリウム溶液(カリウムイオン(K+)を含有)に浸すことで、ガラスの表層部にあるNa+が、溶液中のより径の大きなK+と置き換わり(イオン交換)、ガラス表面に圧縮応力※が生じ強化されます。これにより、CX-01はハンマーで叩いても割れないほど強靭なガラスとなります。
※圧縮応力:径の大きなK+がガラス表層に入ることによりガラス表面の体積は大きくなろうとするが、ガラス自体の体積は変化しないため、表面を圧縮しようとする力が生じること。ガラス表面の割れ目(クラック)を広げようとする力(引っ張り応力)がかかっても、この圧縮応力により相殺されクラックが進行しにくくなる(強度が向上)。
