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Prologue
属性を持たなくなり始めている都市に住む人間は、物理的に高密度な居住区を形成しているが、その意識的領域はすでに地域から離脱して島状に分断されつつある。隣人は「隣人」というだけの記号に過ぎなくなっており、互いに何の情報も共有していない不透明な関係が現在の都市居住環境の大きな問題の一つと言える。
Concept
ガラスの塀をつくる。隣地や道路との境に物理的境界線として存在するブロック塀を、透明性の高いガラス素材とする。その塀は、ガラスの透過性質によって、隣人との間に曖昧な領域(An ambiguous domain)が生じさせてしまう。
しかし、それこそが塀が隣人の塀として存在を意識させて、互いの共有物であることを認識させるのである。したがって、その曖昧な領域の中の住まいが、もはや隣人は記号だけの「隣人」の枠を超えた存在とさせて、島状になりつつある都市住人の精神的な領域をゆるやかに広げてくれるだろう。
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