Glass-jin Storiesvol.2
特殊ガラスで、
感動や歓びある未来へ。
開発部の池尻は、ガラスの可能性に挑んでいた。
ディスプレイや情報通信、医療、インフラなど特殊ガラスの用途は多岐にわたるが、池尻たちが注目したのは「ガラスを使った電池」だった。それは正極材に無機酸化物の結晶化ガラスを使った電池で、発火の心配がなく、安全性が極めて高い。さらに、シンプルな構造で高いエネルギーを創出できるという優れモノだ。
この電池は「加熱すると軟らかくなる」というガラスの性質を利用してつくられるが、加熱しすぎると電気を流せなくなってしまう。その最適な温度条件を見つけるまで、池尻たちは何度も何度も実験を繰り返した。そして、数年の時を経てついに「全固体ナトリウムイオン二次電池」の開発に成功した。それは世界初の快挙だった。これで安全な電池が現実となる。モバイル端末や電気自動車など幅広い用途に夢は広がる。
Side Story / 全固体ナトリウムイオン二次電池「さぁ、次は実用化だ!」。
池尻はとどまることなく、もう次の目標と歓びに向かって、仲間と共に前へと進みはじめていた。
特殊ガラスで、
感動や歓びある未来へ。