課題
ツルツルピカピカで均質。
これは現代社会において、一般的に想起されるガラスのイメージだろう。しかし、そうではないガラスの新しい空間を構想することはできないか?
今回のテーマは、以下のような審査員の議論をもとに決定した。例えば、工業製品のガラスは、鉄やコンクリートと同様、近現代の建築を構成する基本的な素材だが、地域と分断された素材である。だが、近年、地域のなかでマテリアルを循環させることも注目されている。ヴァナキュラーなガラスというべきか。あるいは、ガラスはコントロールできるものの象徴だが、コロナ禍において露呈したのは、コントロールできない状況と、われわれはどう向き合うか、という問題であり、国や地域によってそれぞれの対応が違うことだった。またリモート化によるコミュニケーションが普及したことで、画一的な場ではなく、あちこちでカスタマイズされた固有の場が重要になっている。
すなわち、中央のコントロールから、こぼれ落ちるもの。ローカライズに関わるこれらの考え方を縫合する言葉として、「野生のガラス」が選ばれた。一見、相容れない「野生」と「ガラス」が結びつくことによって、ほかにも様々な読みが可能なキーワードになるだろう。なお、提案はプロダクトというよりは、空間の可能性を提示して欲しい。そして鋭く批評的かつポジティブな作品を期待している。
審査委員
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審査委員長 |
乾 久美子 (横浜国立大学大学院教授、乾久美子建築設計事務所 主宰) |
審査委員 |
芝田 義治 (株式会社久米設計 設計本部)
西澤 徹夫 (西澤徹夫建築事務所 主宰)
岸本 暁 (日本電気硝子株式会社 常務執行役員 コンシューマーガラス事業本部 本部長)
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コーディネーター |
五十嵐 太郎 (東北大学大学院教授) |
応募要項
賞金 |
最優秀賞(1点)100万円 優秀賞(1点)30万円 入選(8点)各5万円 |
発表 |
審査の結果は応募者に通知するとともに、「新建築」2022年1月号にて発表します。 |
登録・応募締切日 |
応募は締め切りました。たくさんのご応募いただきありがとうございます。 |
質疑 |
課題に関する質疑応答はいたしません。
規定以外の事項に関しては応募者の自由裁量とします。 |
その他 |
- 応募に際しての注意
応募者は、応募作品の一部あるいは全部が第三者の権利(知的財産権や著作権等)を侵害しないことを確認した上で、応募作品を提出するものとします。特に雑誌、書籍、WEB 等の著作物から無断複写した画像は使用を禁じます。尚、第三者から応募作品について権利侵害、損害賠償等の苦情・クレームがあった場合は、全て応募者自らの責任と費用負担で解決するものとし、当社は一切の責任と負担を負わないものとします。
- 応募作品について
応募作品は、国内外を問わず公表または他設計競技へ提出されていないオリジナル作品に限ります。また同一作品の他設計競技への二重応募は禁じます。他設計競技の範囲については、審査員の判断によるものとします。
- * 上記「応募に際しての注意」・「応募作品について」に記載されているような違反事項に抵触した場合は主催者および審査員判断により、入賞発表後であっても入賞の取り消しおよび賞金等の返却を求める場合があります。
- * 本コンペ入賞作品の著作権は応募者に帰属しますが、入賞作品に対してその発表および雑誌等への掲載に関する優先的権利は主催者が保有するものとします。
また、著作権の実施に対する交渉権は主催者が専有し、実施の場合の著作権料は主催者と協議決定することとします。
- * 応募作品データは返却いたしません。必要な場合はあらかじめデータ保管しておいてください。
- * 本コンペの応募において取得した個人情報は、主催者、共催者及び本コンペの事務局である(株)建報社が、本コンペ実施のためのみに利用します。取得した個人情報は、適切に管理し、第三者に提供はいたしません。
- 賞金について
入賞賞金を個人名義でお受け取りされる場合は、お支払い手続き上マイナンバーのご提示が必要な場合がございます。予めご了承ください。
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問い合わせ先 |
空間デザイン・コンペティション事務局
E-mail:info-sd-compe@kenchiku.co.jp
TEL:03-5244-9335 |