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RoHS指令遵守のためのガラス中有害物質分析のISO認定を取得

日本電気硝子株式会社技術部化学分析課は2006年5月30日にISO/IEC17025試験所の認定を取得しました。
2003年2月、EU(欧州連合)の電気・電子機器に関するRoHS指令(特定物質使用制限指令)公布以降、2006年7月の施行を念頭に置いてのことです。
ISO/IEC17025は試験所の技術的能力の証明、管理システムの確立、試験結果の客観的な信頼性確保を目的とした国際規格です。当社が取得した認定の内容はガラス中の有害物質(Pb、Cr、Cd)の分析をするための分析方法の妥当性、信頼性のある分析結果を依頼主に提供できるというものです。ISO/IEC17025認定試験所のほとんどは金属や有機材料を対象とした試験所で、ガラス中の有害物質を対象とした試験所は2007年8月現在、世界で数カ所しかありません。日本国内においては、当社と(財)化学物質評価研究機構のみです。
2006年7月のRoHS指令施行以降、材料メーカーは材料中のRoHS指令対象物質(Pb、Cr、Cd、Hg、PBB、PBDE)の含有量を分析し、非含有証明をユーザーに提出することが求められるようになりました。ガラスに関しては、安定した材料であり、廃棄時に含有された有害金属が排出されるリスクは他材料と比較して極めて低いという認識があり、十分な議論が行われてきませんでした。それにガラスの化学分析を行う場合は、分析方法が有機材料などとは大きく異なっているために独自の分析方法が必要となります。そのような中、特殊ガラスメーカーとして永年培ってきたガラス研究の経験や知識を駆使し、より公平で客観性の高いガラスの化学分析方法を確立しました。
将来的には、認定範囲の拡大、すなわち現在認定されているPb、Cr、Cdの3元素に加えて他の元素(HgやAsなど)についてもニーズに合わせて認定取得に向けて取り組んでいきます。また認定取得して1年以上が経ち、これまでは主に社内各部署からの分析依頼を受けてきましたが、今後は社外からの依頼にも対応していきます。

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