Fraunhofer FEP(ドイツ)がG-leafを使用したデバイスを試作
Fraunhofer FEP(欧州最大の応用研究機関であるフラウンホーファー研究機構傘下の研究所)が開発を進めている、「フレキシブルガラス基板を用いたロールtoロールによる有機EL照明の製造プロセス」にて、この度世界で初めて、基板側とカバー側の両面に超薄板ガラスを使用した有機EL照明デバイスの試作に成功しました。
当社は、12月9日~11日に大津プリンスホテル(滋賀県大津市)で開催された学会、IDW’15(International Display Workshops)にブース出展し、Fraunhofer FEPが作成したフレキシブル有機EL照明デバイス、及びその有機EL照明デバイスに採用されている当社製超薄板ガラス G-Leaf®を展示しました。
IDW’15においては、Fraunhofer FEPのDr.Stefan Mogckが技術講演し、その講演の中で高伝導性透明電極やこのロールtoロール製造プロセス、及び当社も技術協力したガラス基板の搬送プロセスについて紹介いただきました。
有機EL照明や有機太陽電池は、基板として樹脂系フィルムを使用し、ロールtoロール製造プロセスによって作成された実績はありますが、樹脂のガスバリア性や耐久性が懸念され、寿命を延ばすのが難しいという問題があります。
一方、ガラス基板は、ハンドリングが難しいものの、優れたガスバリア性、耐久性を兼ね備えており、製品寿命などが大きく改善されます。
一昨年よりFraunhofer FEPと当社は、フレキシブルな超薄板ガラスを使った有機EL照明デバイスのロールtoロールプロセスの共同開発を行ってきました。昨年、既に基板側に超薄板ガラスを使用した有機EL照明デバイスの作成には成功していましたが、カバー側は樹脂フィルムでした。
今回、基板側とカバー側の両面に超薄板ガラスを使用したプロセスが成功したことにより、近い将来、フレキシブルな高寿命の有機EL照明の量産プロセスが確立することが期待されます。