ガラスの既成概念を一新する、
G-Leaf®(超薄板ガラス)
「透明で、曲がらない」。一般的に、ガラスはそのようなイメージではないでしょうか。
しかし、ガラスには「いろいろな形状に加工できる」「空気や水を通さない(ガスバリア性)」
「熱に強い」などの優れた特性があり、建築用窓ガラスや食器など身近なものから、
通信機器や航空宇宙分野に至るまで、様々な分野で幅広く利用されています。
日本電気硝子は、そうしたガラスの特性をもっと多くの用途・分野に普及させ、
豊かな暮らしや社会に貢献するための技術開発を進めています。
その一つが『薄さ』の追求です。薄くすることで軽くなり、フィルムのように
しなやかに曲がるといった新たな価値がガラスに生まれ、
フレキシブルディスプレイや有機EL照明などへの用途開発を進めています。
薄さ数十μm(ミクロン)という薄さを極めた、
先進のガラス G-Leaf®
日本電気硝子は、薄い板ガラスの中でも、薄さ200μm(0.2mm)以下のものを「超薄板ガラス」と定義し、総称としてG-Leaf®(Gリーフ)と呼んでいます。G-Leaf®には「葉(leaf)のような薄さと軽さを持ち、環境にもやさしいガラス(グリーンガラス)」という意味が込められています。
幅広い分野に応用可能な画期的な特性
超薄板ガラスG-Leaf®の画期的な特性として、大変軽いということ、そして、非常に平滑で、ガラスなのに巻けるほど柔軟性に優れているということが挙げられます。しかも、光学特性、耐候性、耐熱性、ガスバリア性などのガラス本来の優れた特性は保持したままであることから、より幅広い分野で技術や製品の進化に貢献する新素材になると期待しています。また、少ない原材料で生産でき、コンパクトなロール状にして輸送することが可能なため、省資源・省エネ・省コスト化にも役立ちます。
薄板ガラスを進化させる「オーバーフロー法」
「より薄く」を可能にし、様々な優れた特性を有する超薄板ガラスG-Leaf®を安定して製造する技術が「オーバーフロー法」という製造法です。ガラス表面が空気以外のものに触れないため、非常に平滑で、無研磨でも平坦度が高いガラスを生産できることが、オーバーフロー法の大きな特長です。
この製造技術に磨きをかけ、日本電気硝子では薄さ35μmという”世界最薄※の超薄板ガラス”を実現しました。
“さらに薄く・軽く・フレキシブル”を目指し、未来社会に貢献
日本電気硝子では超薄板ガラスG-Leaf®を、次世代の技術として注目されている有機EL照明やフレキシブルディスプレイの基板への用途開発を進め、その有用性を実証。湿気に弱い有機EL素子を守り、そのメリットを最大限引き出せる素材として位置付けています。
また、エネルギー分野などでも、フィルムや他の素材では難しかった課題を解決し、その分野の技術や製品を進化させる素材として展開していくことを目指しています。
そしてG-Leaf®が、電子ペーパーやタッチパネルディスプレイ、デジタルサイネージ、太陽電池用基板ガラスなど様々な用途に広がることで、人にも環境にもやさしい未来社会の実現に貢献できれば、と日本電気硝子は考えています。